経産牛とは?
経産牛(けいさんぎゅう)とは、1度でも出産を経験したことのあるメス牛のことです。牛は生後24ヵ月くらいで子牛が産めるようになり、1年に1頭の割合で乳牛ではおよそ3頭、食肉用の繁殖牛はおよそ10頭を一生の間に出産します。
一般的に、出産を経験していない未経産牛と比べて経産牛は肉質が硬くなり、出産回数が多くなるほど価値が落ちていきます。出産と哺乳にエネルギーを使うことで徐々に肉が瘦せ、乳量の減少や繁殖能力が低下していくためです。最終的に役割を終えたメス牛は廃用として出荷され、挽き肉や加工肉、ペットフードとして利用されます。
しかし近年、この経産牛に栄養価の高い飼料を与えて肥育し直し、肉質を良くしたうえで食肉用として出荷されることが増えてきました。霜降り牛肉とは異なり、旨味が凝縮された味わい深い赤身肉が健康志向の方へ好まれ、また低価格であることも魅力の一つです。
こだわり
牛任せの自然なペースで育てる
酪農業界では、一般的に人工授精で9割はメス牛が生まれるように調整しています。オス牛からは牛乳を搾ることができず、子牛としての販売価格も安く経済的価値が低いためです。
二本松牧場では人工授精を行わず自然交配にこだわり、オスとメスはおよそ半々の確率で生まれています。出産月齢も一般より12ヵ月長い36ヵ月で初産分娩させ、生まれた牛はすべて生かして育てています。もちろんワクチンや抗生物質などの投薬もしていません。
オスもメスも好きな時に好きな場所で牧草を食べ、牛任せでゆったり育ち、最低でも3年以上は肥育してお肉にしています。
二本松牧場で放牧されて育った経産牛の赤身肉は噛めば噛むほど味わい深く、思ったよりも柔らかいと定評があります。脂はさっぱりしていて香りが良く、穀物や魚粉などの濃厚飼料を与えていないので、野生のような自然なペースでゆっくりと成長した奥深い味わいです。
つくり手
持続可能な畜産の最先端を目指す
牛は放牧で育てられているイメージがありますが、実は日本国内で「昼夜を問わず野外で牛を飼育する″完全放牧"」はとても珍しいのです。牧草だけを食べているとゆっくり自然なペースで育つことや、牛乳の乳脂肪率と産乳量が安定せず採算が合わないため、放牧はほとんど普及していないのが実情です。
放牧は一見すると昔に戻ったような飼い方のように見えますが、牛が食べた牧草の排泄物が肥料となり牧草を育てるという資源の循環、広大な土地を自由に行き来できてストレスフリーなこと、耕作放棄地などの未利用な土地活用などの観点から、放牧は持続可能な畜産の最先端であると、二本松牧場主の織田さんは信じています。
『経済的価値が低いオス牛でも幸せな一生にしてやりたい。生産者の顔の見える形で販売され、喜ばれて消費される。そこまでやって初めて牛飼いの責任が果たせて、二本松牧場で育った牛としての本望であると思っています。』
たのしみかた
タイプ別の解凍がポイント
基本の解凍は、袋に少し切り込みを入れて真空を解き、冷蔵庫で半日~1日ほど様子を見ながら行います。
焼肉・薄切り肉
半解凍の状態で、冷蔵庫から出してすぐに短時間で焼く方が火が入り過ぎないので固くなりにくいです。
ステーキ
解凍後に少し室温に戻し、ドリップをよく拭いて、レア~ミディアムレアで焼いてください。
塊肉
十分に解凍後、調理してください。
※ステーキや塊肉は、加熱する前に冷蔵庫から出して室温に戻したほうが焼きムラが少なくなります。
※完全に解凍し、かつ室温に長時間置くとドリップが多く出るため、その分うま味も抜けてしまいます。
※焼き加減はお好みですが、強火で加熱し過ぎると固くなります。
保存方法
冷凍庫で保存
冷凍でお届け後、マイナス18℃以下の冷凍庫で保存してください。
ご注意点(ご注文前に必ずご確認ください)
・こちらの商品はクール冷凍便(通常送料+330円)でお送りします。
・送料無料の場合も冷凍便手数料(330円)はかかります。
・「常温または冷蔵商品」と「冷凍商品」は、出荷元倉庫と温度帯が異なるため分かれての発送になります。