こだわり1
木地作りから漆塗りまで一貫制作
もくのすけの工房では、すべて手仕事でうつわを制作しています。主に使用するのは、生木の状態で仕入れた欅(けやき)材。乾燥から木地挽き、そして漆塗りに至るまで、すべての工程を自らの工房内で行っています。
漆器づくりは、生木の仕入れ、荒挽き、自然乾燥、仕上げ挽き、漆塗りという丁寧な工程を経て、ようやく完成します。そのひとつ一つが、木と向き合い、時と手間を惜しまずにつくられています。
こだわり2
小田原の伝統的工芸品
神奈川県小田原市にある、もくのすけの工房でつくられる小田原漆器は、経済産業大臣指定の伝統的工芸品。
その歴史は室町時代末期にまでさかのぼります。木工職人が山間部から良質な木材を利用して器物をつくり、それに漆を塗ったのが始まりとされ、江戸時代には東海道の宿場町として栄えた小田原の名産品として広く知られるようになりました。
小田原漆器の大きな特徴は、素材である木の美しさを活かした「擦り漆(すりうるし)」と「木地呂塗(きじろぬり)」という技法です。透明度の高い漆を用い、木目が透けて見える仕上げが特徴で、自然な木の質感が引き立てられています。
日常使いを想定したデザインが多く、普段の暮らしに寄り添う素朴な美しさがあります。
こだわり
様々なサイズ展開
ナチュラル・ハーモニーで扱っているもくのすけのお椀は3種類。
それぞれの用途に応じてお使いください。
もくのすけ椀
サイズ 高さ約85㎜×直径115㎜
手になじみやすく、普段使いにぴったりな器です。
はそり椀
サイズ 高さ約80㎜×直径118㎜
見た目のすっきりさと口当たりの良さを考えてつくられた器です。
5寸椀
サイズ 高さ約117㎜×直径150㎜
直径15cmの大きめのお椀です。うどんやラーメンのどんぶりとしてもお使いいただけます。
つくり手
日々の暮らしに寄り添う漆器を
神奈川県小田原市で活動する木工ろくろ職人の鈴木さんは、「ふだん使いできるもの、役に立つもの、永く使えるもの」をテーマに、日常に寄り添う漆器づくりに取り組んでいます。
兵庫県出身の鈴木さんは、京都伝統工芸専門学校木工芸科を卒業後、2007年より小田原漆器の伝統工芸士に師事し、木工ろくろの技術を本格的に学びました。2016年には小田原市・箱根板橋に自身の工房を構えて独立。以来、伝統に根ざしながらも、現代の暮らしに自然に馴染む器を制作しています。
工房では、国産の欅材を中心に、お椀・お弁当箱・お皿などを一貫して手作業で製作。木地の挽きから漆塗りに至るまで全工程を自ら手がけています。
完成した器は、木目が美しく、丁寧で丈夫なつくりの味噌汁椀や、お弁当箱など、シンプルで実用的な漆器。使うほどに風合いが増し、暮らしに静かな彩りを添えてくれます。
注意事項
・硬いガラス製品や金属製品、先のとがったものと一緒に洗わないよう注意してください。塗膜が傷つく恐れがあります。
・洗う際は、漆器だけを別にして洗うと傷つきにくく、長持ちします。
・洗ったあとは、洗いざらしの木綿の布巾やタオルなどで水分をすぐに拭き取ってください。放置するとカルキが残り、特に濃色の漆器では白っぽくなってしまいます。
・天然木と本漆で作られているため、食洗機・乾燥機・電子レンジは使用しないでください。急激な熱や乾燥は塗膜や木地を傷めます。
・はじめてご使用になる際は、いきなり熱湯を注がないようご注意ください。まずぬるま湯を注いでいただくことで、急激な温度変化によるひび割れを防げます。
・使い始めのうちは、漆特有のにおいがする場合があります。使っているうちににおいは自然と薄れていきますが、ご使用前にぬるま湯を注いでしばらく置いていただくと、においが和らぎます。
・漆は湿度65〜80%、温度25度前後の環境で固まる性質があり、乾燥した環境は漆器にとって非常に負担となります。最も良いメンテナンス方法は、毎日使い、毎日洗ってあげること。これが漆にとって自然な水分補給となり、美しさを保つコツです。