放牧牛とは?
牛は本来草食動物で、広大な牧草地などで草だけを食べて生きています。ところが多くの肉牛は穀物を主体とした濃厚飼料を与えられています。それは、出来るだけ早く太らせ成長させるためです。もちろん屋外に出されることはなく、一生のほとんどを牛舎の中で過ごします。
さらに、日常的な抗生物質の投与やワクチンの接種を受け、人工授精によって9割はメス牛が生まれるように調整されています。オス牛からは牛乳を搾ることができず、子牛としての販売価格も安く経済的価値が低いためです。
国内では面積や経済効率により牛舎で管理された酪農が主流のため、牧草地で放牧して飼育されていることはとても珍しいです。
穀物飼育牛をグレインフェッドビーフと呼ぶことに対し、放牧牛はグラスフェッドビーフと呼ばれ、餌を探して動き回るため運動量が増え、赤身が多く低脂肪な肉質になります。脂はさっぱりしていて香りが良く、穀物や魚粉などの濃厚飼料を与えていないので、野生のような自然なペースでゆっくりと成長した奥深い味わいです。
こだわり
四季を通じて、昼夜放牧
二本松牧場は、広島県三次市で約10ヘクタールの耕作放棄地を利用してジャージー種という品種の牛を育てています。
春から秋にかけては、農薬・化学肥料を一切使っていない牧場の青草だけを好きな時に好きなだけ食べさせ、冬季は、地元で一般栽培された飼料用サイレージ(※)を与えています。
冬は寒くて雪も降る地域ですが、年間通して自由に昼夜放牧されています。
なお、日常的な抗生物質の投与やワクチンの接種、成長促進のための肥育ホルモン剤の投与は行っていません。
※サイレージとは、牧草や飼料稲を適度な水分を保ったまま密封して乳酸発酵させた飼料です。
つくり手
持続可能な畜産の最先端を目指す
牛は放牧で育てられているイメージがありますが、日本国内で昼夜を問わず野外で牛を放牧して飼育することはとても珍しいのです。広大な面積の牧草地を要すること、牧草だけを食べているとゆっくり自然なペースで育つことや、牛乳の乳脂肪率と産乳量が安定せず採算が合わないなどの理由から、放牧はほとんど普及していないのが実情です。
放牧は一見すると昔に戻ったような飼い方のように見えますが、牛が食べた牧草の排泄物が肥料となり牧草を育てるという資源の循環、広大な土地を自由に行き来できてストレスフリーなこと、耕作放棄地などの未利用な土地活用などの観点から、放牧は持続可能な畜産の最先端であると、二本松牧場主の織田さんは信じています。
『経済的価値が低いジャージー種のオス牛でも幸せな一生にしてやりたい。生産者の顔の見える形で販売され、喜ばれて消費される。そこまでやって初めて牛飼いの責任が果たせて、二本松牧場で育った牛としての本望であると思っています。』
たのしみかた
タイプ別の解凍がポイント
基本の解凍は、袋に少し切り込みを入れて真空を解き、冷蔵庫で半日~1日ほど様子を見ながら行います。
焼肉・薄切り肉
半解凍の状態で、冷蔵庫から出してすぐに短時間で焼く方が火が入り過ぎないので固くなりにくいです。
ステーキ
解凍後に少し室温に戻し、ドリップをよく拭いて、レア~ミディアムレアで焼いてください。
塊肉
十分に解凍後、調理してください。
※ステーキや塊肉は、加熱する前に冷蔵庫から出して室温に戻したほうが焼きムラが少なくなります。
※完全に解凍し、かつ室温に長時間置くとドリップが多く出るため、その分うま味も抜けてしまいます。
※焼き加減はお好みですが、強火で加熱し過ぎると固くなります。
保存方法
冷凍庫で保存
冷凍でお届け後、マイナス18℃以下の冷凍庫で保存してください。
ご注意点(ご注文前に必ずご確認ください)
・こちらの商品はクール冷凍便(通常送料+330円)でお送りします。
・送料無料の場合も冷凍便手数料(330円)はかかります。
・「常温または冷蔵商品」と「冷凍商品」は、出荷元倉庫と温度帯が異なるため分かれての発送になります。
・現状、年間5頭を屠畜しておりますので入荷量に限りがあり、入荷時期は不定期です。